自分のペースでゆっくり介護

自分のペースでゆっくり介護

母は83才です。父は20年以上前に病死し、それからは独身生活を謳歌してました。

 

年に一度は友だちとハワイに行き、普段の午前中は家庭菜園で汗を流し、午後からは友だちとおしゃべりや温泉で過ごす毎日を満喫していました。娘の私から見ても羨ましく思っていました。

 

しかし数年前に母の友人たちが亡くなり、出歩くことが少なくなり、認知症の症状が出てからは、あっという間でした。足腰が弱り、風邪をひきやすくなり、じわじわと介護の重荷が増えていきました。入退院をすることも増えてきました。

 

そして入退院を繰り返すうちに、歩けなくなる母の姿がすごく悲しかったです。精神的に辛くなり、母に八つ当たりしたときもありました。もちろん自分の母親に対してそんな対応をしてしまった自分をすぐに恥じて反省するのですが、いけないことだと分かっていても、どうしても感情を抑えきれないこともあったりでキツイ言葉を使ってしまうこともあったのが正直なところでした。

 

ですがそんな時、母は私を励まそうとフラダンスを踊りました。多分楽しかったハワイでの旅行を思い出したのだと思います。もう歩けないので、震えてゆっくりとした動きでしたが、元気だった時の母の穏やかな性格を思い浮かべて、もっと自分のペースで介護をしていこうと思ったのです。

 

介護は決して楽な面はないけど、母と共にゆっくり歩んでいこうと思いました。

 

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